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心とは?

心を指差すとき、大抵の人は「胸」を指すのではないでしょうか。
それは知らないうちに心臓を心として指差しているのです。
「心臓」という字には「心」が入っていますね。
人は昔から心臓に心が宿っていると信じてきたのでしょう。
少しロマンチックな感じもしますが、実際は心という機能は脳の中にあります。


心や感情は、脳中の「大脳辺縁系」という部分が本能的な感覚と感情を処理し、「大脳皮質」という部分と連携して感じたことの処理や、思考を行います。
このバランスが乱れたり、欠如してしまうと、心が病んでしまったり、精神疾患に陥ってしまったりします。
また、感情は身体にも影響を与えます。
緊張や不安、ストレスを感じたりしたとき、心拍数が上がったり、手に汗をかいたりしますね。
これは脳が生理的反応を示したときに現れます。
そのような時は、脳の動きが阻害され、正常な思考ができなくなります。
感情が心臓に影響を与える事から心を指差すときに胸を指すのかもしれませんね。


あがり症や赤面症は脳が感情に反応して身体的症状を表しているのです。
緊張や不安に弱いというのは、単に生理的現象で、決して心が弱いというわけではありません。
緊張や不安を感じない人はいません。もしいるとしたら、脳の機能が正常に機能していない場合です。
では、世間で言う「心が強い人」とはどのような脳の働きをしているのでしょうか。
それは、本能的に感じた感情の「処理方法」を知っているだけなのです。
緊張や不安、ストレスに対して具体的な対処方法を知っていると、感情のコントロールができるようになります。
その対処方法は経験や、自分の考え方のクセを知る事によって得られます。



心を作り出しているのは脳と体のバランスではないでしょうか。
時には自分の感情を科学的、論理的に考えて、新しい自分の一面を発見することも必要です。


著者:
恵比寿メンタルカウンセリング代表。様々な職種経験を活かし、認知行動療法を行います。アダルトチルドレン、共依存、コミュニケーションなどのご相談をお受けしています。

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