認知行動療法

認知行動療法とは

心理療法(精神療法)の一つで、認知療法とも言われています。
認知行動療法は、元々はうつ病に対して研究、開発されましたが、今ではパニック障害などの不安障害、各依存症摂食障害などにも適用され、高い成果をあげていると言われています。
精神疾患に限らず、アダルトチルドレンの回復や「不安、怒り、悲しさ、むなしさ」などの感情問題ストレス関連の問題対人関係問題に、非常に有効的な心理療法として認知行動療法は活用されています。

認知行動療法の特徴は技法を習得することによって当面の問題を改善するだけでなく、認知の歪み考え方のクセ)を修正することで、自分の人生の質を高める事になります。

認知行動療法のカウンセリング(当ルームの方針)

認知行動療法はクライアント様の感情を暖かく受け止める側面と、論理的に解決策を探していく側面を兼ね備えていて、教育的カウンセリングと言われています。
認知(考え方)に至る経緯(考え方のクセ)の発見と修正をクライアント様とカウンセラーが共同作業で行い、性格分析をし、抱えている悩みやカウンセリングでの目標・課題に焦点を当てて、問題解決を進めていきます。

マイナスの感情が大きくなってしまう原因の多くは、根本である「考え方のクセ」にあります。
「考え方のクセ」→「考え方」→「感情」→「悩み」という順番になります。
偏った考え方というのは、先入観(主観)が強く、一方的な考え方になっていることです。
これを裁判で例えると、検事役が強く、弁護士役がいないか弱い事によって、材料が不十分なまま判決(考え方)に至っているという事になります。
「考え方のクセ」の修正を詳しく説明すると、弁護士役を新しい考え方のクセとして身につけることで、考え方のクセのバランスを取れるようにし、公平な裁判官役(客観視)を作れるようにしていきます。
考え方のクセを変えるのではなく、バランスが取れるようになれば、考え方と感情は変わっていきます。
この新しい考え方のクセを、クライアント様とカウンセラーが共同で導き出し「気付き」を増やし、習得していきます。

テーマは、新しい考え方のクセとして身につけることで、より短期的に解決や行動に結びつける事ができます。
その気付きを集中的に導き出していくので、期間も1ヶ月前後で感情の改善、2ヶ月から3ヶ月位で考え方の変化が明確化し、4ヶ月から6ヶ月位で「今までとは違う自分」を習得している方が多いです。


認知(考え方)に至る経緯とその具体例


認知行動療法_内容2解説図


※認知=自動思考
⇒ 自動的に根拠なく思い浮かぶ考え。瞬間的な考えやイメージ。

※スキーマ(中核信念)
⇒ 心の中核になる考え方。くせを作る。

※媒介信念(思い込み)
⇒ スキーマと自動思考の間に立って橋渡しをしている。

※埋め合わせ戦略
⇒ ネガティブな媒介信念やスキーマが表面化してしまうと
本人がつらくなる為、それを防ぐために取る戦略

認知の歪み(考え方のクセ)

認知行動療法では認知の歪みを修正していきます。
認知の歪みにはいくつかのパターンがあり、それぞれに特徴があります。 心に悩みを持っている方は、下記の「認知の歪み」のパターンいずれかに当てはまる可能性が高いでしょう。


icon 【 全か無か思考 】

物事を極端に、白か黒かに分けて考えようとする傾向のこと。
少しのミスで完全な失敗と考えてしまう。
<例>自分のやった仕事に少しの欠点が見つかって、「完全な失敗だ」と思う。
いつもAをとっている人がたまたまBをとって、「もう完全にだめだ」と考える。


icon【 一般化のしすぎ 】

たった一つの良くない出来事があると、それが何度も何度も繰り返し起こるように感じてしまう。
<例>ある若い男性が、好意を寄せている女性に一度デートを申しこんで断られただけなのに、「いつもこうだ。自分は決して女性とつきあうことなんかできない」と考える。


icon【 心のフィルター 】

わずかに良くない出来事にこだわって、そればかりを考えてしまい、その他の良い出来事は無視してしまう傾向。
<例>会社である企画を提案し、一般の評価は大変良いのに、ある人から受けた些細な批評が頭から離れず悩む。


icon【 マイナス化思考 】

良い出来事を無視、あるいは悪い出来事にすり替えてしまう。
<例 >自分は能力がないと考えている人が、仕事がうまくいっても「これはまぐれだ」と考える(このような考え方をする人は、仕事がうまくいかないときは、「やっぱり、自分はダメなんだ」と考える)。


icon【 結論の飛躍 】

1.心の読みすぎ:相手の感情を早合点し思い込んでしまう。
<例>会社の上司に仕事の経過を報告したが、上司はあまり関心をはらってくれない、むしろそっけない態度のように思え、「この頃、自分は上司に嫌われている」と考えた。(上司は、例えば、より急ぐべき案件に心を奪われていただけかもしれない。)
2.先読みの誤り:事態は悪くなると決め付ける。
<例>「この病気は決してなおらない」と考える。(うつ病になるとこのような考え方に陥ることがよくあります。)


icon【 拡大解釈と過小評価 】

自分の失敗を過大に考え、長所を過小評価する。
逆に他人の成功を過大評価し、他人の欠点は見逃す。
<例>些細なミスをおかして、「なんてことだ。これですべて台無しだ」と考える。(この例では、失敗の意味を過大に考えているので「誇大視」といえる。些細な失敗を犯したことで今までのことが100%の失敗になると考えているとすれば、「全か無か思考」ともいえる。このように「認知の歪み」のパターンは互いに重なりあっている場合も多く、いつもどれか一つの分類だけにあてはまるわけではない。)


icon【 感情的決め付け 】

『こう感じるんだから、それは本当のことだ』というように、自分の感情を、
真実を証明する証拠のように考えてしまうこと。
<例>「不安を感じている。だから失敗するに違いない。」


icon【 すべき思考 】

『すべき』『すべきでない』と考えてしまうこと。これができないと自己嫌悪や罪の意識を持ちやすい。
また、他人に向ける怒りや葛藤を感じやすい。
<例>「あの時、父親は怒るべきではなかった。」


icon【 レッテル貼り 】

極端な形の『一般化のしすぎ」ともいえる。
一つのミスをしたことで完全にネガティブな自己イメージを創作してしまうこと。


icon【 個人化 】

良くない出来事を、自分に責任がないような場合でも自分のせいにしてしまう。
<例>断酒できない夫を前にして、「自分はダメな妻だ。夫が酒をやめることができないのは自分の責任だ」と考える。


悩みを抱えていらっしゃる方は、ご自身の認知の歪みに気が付いていない場合もあります。
認知行動療法は認知の歪みに気づく事から始めます。

但し、認知の歪みは、必ずしも悪い考え方とは限りません。
プラスに働くこともあるからです。
どの認知の歪みがご自身に悪影響を与えているかの発見が重要となります。





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